冷蔵庫の中にある「強・中・弱」の温度調節。
普段は「中」のまま、一度も触ったことがないという人も多いのではないでしょうか。
そもそも、
「強にした方が食べ物が長持ちするのでは?」
と思ったこともあります。
だったら一年中「強」でいいような気もしますよね。
ところが、この「強・中・弱」にはちゃんと使い分ける意味があります。
「強・中・弱」は冷蔵庫の冷え方を調節するもの
まず基本的なところから。
冷蔵庫の「強・中・弱」は、文字通り庫内の冷え方を調節するためのものです。
一般的には、
強 → より冷える
中 → 標準
弱 → 冷え方を抑える
という関係になります。
エアコンの風量の「強・弱」と少し似ていますが、冷蔵庫の場合は庫内をどの程度冷やすかを調整するものと考えると分かりやすいでしょう。
機種によっては「強・中・弱」ではなく、数字や具体的な温度で設定するタイプもあります。
じゃあ一年中「強」でよくない?
ここで疑問になるのが、
「冷蔵庫なんだから、冷えれば冷えるほどいいのでは?」
ということです。
しかし、必要以上に冷やすメリットはあまりありません。
冷蔵庫は庫内を冷やすために電力を使います。
必要以上に低い温度設定にすれば、それだけ消費電力が増える可能性があります。
また、冷蔵室の中でも冷気の吹き出し口付近などは温度が低くなりやすいため、食品によっては冷えすぎてしまうこともあります。
「強」は常に使うための設定というより、冷えにくい状況で活用するものと考えた方がよさそうです。
夏は「強」、冬は「弱」にすればいい?
では、
夏=強
春・秋=中
冬=弱
と季節ごとに切り替えればいいのでしょうか。
考え方としては間違いではありません。
周囲の気温が高くなる夏は庫内も冷えにくくなります。
逆に室温が低い冬は、夏ほど強く冷やさなくても適切な温度を維持しやすくなります。
そのため、季節に応じて設定を調節することで節電につながる場合があります。
ただし、これは冷蔵庫の設置場所や機種によっても変わります。
暖房が効いた部屋に置いている冷蔵庫なら、真冬でも周囲の温度はそれほど低くありません。
最近の機種には自動で効率よく運転する機能が搭載されているものもあります。
「夏になったら絶対に強」というより、
基本は標準設定にして、冷え方に問題があるときに調節する
くらいが分かりやすいでしょう。
食品を大量に入れた直後はどうする?
買い物から帰ってきて、冷蔵庫に大量の食品を入れたとき。
このときは庫内の温度が一時的に上がります。
特に常温だった飲み物や食品を大量に入れれば、それらを冷やすために時間がかかります。
冷蔵庫によっては「急冷」「速鮮」「パワフル冷却」などの機能が用意されています。
そうした機能がなければ、一時的に温度設定を強めるという方法も考えられます。
ただし、十分に冷えた後まで「強」のままにしておく必要はありません。
元の設定へ戻すのを忘れないようにしたいところです。
冷蔵庫に食品を詰め込みすぎると冷えにくくなる
設定以上に気をつけたいのが、食品の詰め込みすぎです。
冷蔵庫は、庫内に冷気を循環させて食品を冷やしています。
ところが食品をぎっしり詰め込むと、冷気の流れが悪くなります。
「最近なんだか冷蔵庫が冷えないな」
と思って「強」にする前に、中身を確認してみるのもよさそうです。
奥から賞味期限の切れた調味料が大量に出てきた……なんてこともあるかもしれません。
ちなみに冷凍庫については少し事情が違い、ある程度食品が入っている方が、凍った食品同士が保冷し合う効果を期待できます。
冷蔵室と冷凍室では、詰め方の考え方も違うわけです。
「弱」にすると食品が腐りやすくなる?
弱設定にすると、強や中より庫内温度は高くなります。
だからといって、弱にした瞬間に食品が傷みやすくなるわけではありません。
重要なのは、実際の庫内温度が食品の保存に適した範囲になっているかどうかです。
周囲の気温が低い季節なら、弱設定でも十分に冷える場合があります。
逆に真夏などに「弱」にしていて庫内が十分に冷えていないのであれば、設定を見直した方がいいでしょう。
「弱だからダメ」「強だから安心」ではなく、実際にきちんと冷えているかが大切です。
節電したいなら設定以外も重要
電気代を少しでも抑えたいなら、温度設定だけでなく使い方も見直したいところです。
たとえば、
・ドアを開けている時間を短くする
・食品を詰め込みすぎない
・熱い料理をそのまま入れない
・冷蔵庫の周囲に適切な放熱スペースを確保する
といった方法があります。
特に冷蔵庫は基本的に24時間365日動いている家電です。
一回あたりの差は小さくても、日々の使い方が積み重なります。
迷ったら「中」のままでOK?
特に問題なく冷えているのであれば、基本的にはメーカーが標準としている設定で使えばよいでしょう。
「強・中・弱」なら「中」が基準になる機種が多いため、
よく分からないから、とりあえず一年中『強』
とする必要はありません。
逆に、
「夏になってから飲み物が以前よりぬるい気がする」
「大量に食品を入れたらなかなか冷えない」
というときには、設定を見直してみる価値があります。
まとめ
冷蔵庫の「強・中・弱」は、単純にパワーの強さを示しているように見えますが、庫内の冷え方を調節するために用意されています。
強くすればよく冷えるものの、常に「強」にしておけばいいわけではありません。
普段は標準設定を基本にして、
・室温が高くて冷えにくい
・食品を大量に入れた
・実際に庫内の冷えが弱い
といった場合に調節するのがよさそうです。
冷蔵庫を買ってから一度も設定を見たことがない人は、今どの設定になっているのか一度確認してみてはいかがでしょうか。
意外と何年も「強」のまま使っているかもしれません。